語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

黄金の語根

『黄金の語根』とは

10個の語根 「黄金の語根」は派生語が多い語根のTOP10についてのコラムで始まります。つまり、一つの語源(語根、ラテン語)から沢山の英単語が派生しているラテン語のうちでランキングのTOP10になるものです。 下の表は、TOP10の語根(ラテン語)からそれぞ…

『黄金の語根』第1位 sta, sist「立つ、立てる」(L.stare, sistere)

派生語が多い語根の1位です。 はじめに 語源 sta、sist はラテン語の stare に由来します。stare は英語だと to stand と表現します。つまり stare は日本語では「立つ」を意味します。人が地面に立っている様子や、建物が地面に立っている様子を頭に浮かべ…

『黄金の語根』第2位 fac, fact「する、作る」(L.facere)

ラテン語 facere に由来します。facere は to make, to do, face を意味します。それぞれの意味や連想を次に解説します。to make は「つくる」を意味します。物理的に何かをつくることも表現できますし、結果や影響といった抽象的な概念をつくることも表現で…

『黄金の語根』第3位 cap, capt「つかむ、捕える」(L.capere)

はじめに 語根 cap は、ラテン語 L.capere に由来します。capere は 英語のcatch「ぐっとつかみ取る」、to grasp「つかみ取る」を意味します。 「つかむ」ことは日常生活で重要なことなので、派生語がたくさんあります。 語源のイメージとしては、つかみ取っ…

『黄金の語根』第4位 vert, vers「向きを変える、回す」(L.vertere)

出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 ◇語源解説 university uni 一つ 大学(いくつかの学部が一つにまとまっている) ◇教授と学生の共同体 version …版、翻訳版、報告(内容を)回転、転換すること …

『黄金の語根』第5位 pli, ply「重ねる、折りたたむ、織る」(L.plicare)

出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 ◇語源解説 apply ap(ad) に向かって 適用する、申し込む ◇L:の上に重ねる、結びつける complex com 共に 複合の、複雑な、施設総合体、コンプレックス displa…

『黄金の語根』第6位 spect「(しっかり)見る」(L.spectare)

出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 ◇語源解説 expect ex 外 期待する、予期する ◇期待して・待ちかねて外を見る special 特別の、独特の、(種に)独特の◇especialの短縮形、または◇L.specialis(…

『黄金の語根』第7位 reg「まっすぐにする、導く」(L.regere)

出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 ◇語源解説 direct di 強調 まっすぐな、直接の、指揮する ◇L.dirigere(指揮する) director di 強調 *or人(名) 指揮者、校長、取締役、管理者 right 右、正…

『黄金の語根』第8位 cess, ced「行く、譲歩する」(L.cedere)

出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 ◇語源解説 process pro 前に 過程、工程◇L.processus(前進、工程) necessary ne=not 必要な ◇not 譲る=必要なので譲れない recession re 後ろに 後退、くぼ…

『黄金の語根』第9位 pos「置く」(L.ponere)

出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 ◇語源解説 position 位置、設置、立場◇置かれた◇(仏)position(位置) impose im(in) 中に、上に 課する(税金など)、押し付ける、強いる ◇の上に置く・課す…

『黄金の語根』第10位 vid「見る」(L.videre)

出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 ◇語源解説 provide pro 前に あらかじめ用意する、備える ◇前もって見る、注意をはらう view 見解、眺める visit 訪問(見に行く)◇L.visitare(見に行く) advice…

duct 「導く」 (L.ducere)

22 duct duc, ductはラテン語 L.ducere「導く」が語源です。 ダクトをイメージすると、この語根に親しみがわくと思います。オフィスなどのエアコン用のダクトは空気を導くための物です。 「教育」 educationは e(中から外へ)+duc(導く)、つまり中にある才…

equal 「等しい」 (L.aequare)

23 equal equalはラテン語 L.aequare「等しくする、平らにする」、L.aequalis「平らな、同等の」が語源です。英語ではaが落ちてequalとなります。 出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 該当単語はありません。 出現…

ess, futur, est, sent 「ある、居る」 (L.esse, futurus)

24 ess, futur, est, sent ess, futur, est, sentはラテン語 L.esse「ある、居る」が語源です。L.esseの動詞は英語のbe動詞に相当していて、英語同様にその変化形は驚くほど変化します。sum(1人称単数), esse(原形), fui(完了), futurus(過去完了) …

fab, fam, fat 「話す、ものがたり」 (L.for/fari)

25 fab, fam, fat fab, fam, fatは「物語、話す」に関連します。語源は、ラテン語 L.fabulor「おしゃべりする」(1人称単数)、L.fabula「談話、お話」、L.for/fari「話す」、L.fama「うわさ、言い伝え」などです。 出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校…

fer 「運ぶ」(L.ferre)

26 fer ferはラテン語 L.ferre「運ぶ」が語源です。2500年前にはすでに接頭辞をつけて多くの単語が出来ていました。英語でも、ほぼ同じ意味で使われています。下のリストをご覧ください。 以下のリストは一人称単数形です。(L.feroが一人称単数形で、表題の…

fid, fai, fy 「信用する」 (L.fidere)

27 fid, fai, fy, fid, fai, fy, はラテン語 L.fidere「信用する」、L.fides(名)「信頼」、L.fidelis(形)「信用できる」が語源です。 信頼 confidenceは con(まったく)+fidence(信頼)と分解されます。単なる信頼以上の強い信頼です。 オーディオのハイ…

fin 「境界、終わる」 (L.finire)

28 fin finはラテン語 L.finire「境界を定める、終わる」が語源です。 final「最後の」の語源はラテン語形容詞のL.finalis(形)「境界の、最後の」です。境界を定めることと終えることはほぼ同じイメージだったのです。ですので、finを語源に持つ単語は「境界…

flu 「流れる」 (L.fluere)

29 flu fluはラテン語 L.fluere「流れる」が語源です。川が流れる様子をイメージしてください。 ラテン語ではL.fluere(流れる)は良くつかわれる動詞であることが下のラテン語の派生語のリストでうかがえます。英語にはflow(流れる)があるため、また仏語…

form 「形づくる」(L.formare)

30 form formはラテン語L.formare(形作る)が語源です。粘土を手でこねて形を作る、粘土を型にはめて作るというイメージです。 ユニフォームuniformはuni(一つの型)でform(形作る)と分解できます。洋服ならば、一つの型で作れば、ぜんぶが同じ形になり…

fus, found 「注ぐ」 (L.fundere)

31 fus, found fusはラテン語 L.fundere「注ぐ」が語源です。おもに液体を注ぐ動作です。 混乱させるconfuseは液体を混ぜてcon注いだfuseために、混ざってしまい使えなくなった状態を表しています。頭に別々の考えを入れて混乱するイメージが現代の使い方に…

gen 「生む、産む」(L.generare)

32 gen genは「生む、産む」ことに関係しています。「生む、産む」に関連しているラテン語にはL.generare「生む」、L.genus「種類、誕生」、L.ginius「守護神、知的能力」、L.genialis「陽気な)」などがあります。(語源となるラテン語についてはこのページ…

gno, gni 「知る、認識する」 L.gnoscere

33 gno, gni gno, gniはラテン語L.(g)noscere「知る、認識する」が語源です。 たとえばrecognize「認める」はre「再び」 co「共に」 gnize「知る」と分解できます。gnizeのところが語根です。ラテン語ではすでにL.cognoscere「知る、認識する」があったので…

gress, grad 「歩み、階段、攻撃する」(L.gradus, Lgradior)

34 gress, grad gress, gradはラテン語 L.gradus「歩み、階段」が語源です。ラテン語の動詞はL.gradior「歩く、進む」です。 接頭辞が付いていろいろな意味になります。階段のようにだんだんと高くなる・低くなる意味や、歩んで行って、敵と出会ったところで…

graph, gram「文字、絵、学問」(Gk. graphein書く)

35 graph, gram graph, gramはギリシャ語(Gk.graphein書く)が語源で、ラテン語に入り英語に入ってきました。意味はそれぞれ、graph「絵画的」、graphy「書物、~の学問」、gram「文字、文法」です。写真photographはphoto(光で書いた)+graph(絵)です。…

grat, gree「お気に入りの、感謝している」(L.gratus)

36 grat, gree grat, greeはラテン語 gratus「お気に入りの、感謝している」が語源です。 出現頻度: とても高い 日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。 単語 接頭辞 意味 語源解説 agree a に、を 同意する、一致する (仏語 au gre 「意の…

it, ire 「行く」 (L.ire, itum)

37 it, ire it, ireはラテン語 eo(一人称単数)、ire(原形)「行く」 (変化形 eo, ire, ii, itum) 「行く ire」の語源部分は単語の中に埋没していてわかりにくいのが難点です。接頭辞と組み合わせた以下のラテン単語をもとに考えると少しわかりやすくなる…

ject 「投げる」 (L.jacere)

38 ject ject, jactはラテン語L.jacere「投げる」が語源です。 ここで取り上げる英単語には、ラテン語の過去分詞形のjectの綴りが多くつかわれています。綴り ject は過去分詞形に現れ、現在形などには出てきません。 以下の単語のリストはラテン語動詞の過…

junct, join 「つなぐ、くびきをかける」 (L.jungere)

39 junct, join junct, joinはラテン語jungere「くびきをかける、つなぐ」が語源です。jungereの過去分詞形はjunctumです。 つなぐ(join)、継ぎ目(joint)の綴りは Ljungereがフランス語に入り joindre(つなぐ)の綴りになった影響です。 「つなぐ」動作のた…

lat 「運ぶ」(L.ferreの過去分詞L.latum)

40 lat latはラテン語ferre「運ぶ」が語源です。latが入っている単語の語源は変わっていて、L.ferreの過去分詞形L.latum(運ばれた)が元になっています。L.ferreはとんでもなく綴りが変わって過去分詞形L.latumになるのですね。 L.ferreは別のページで語根と…