(24語) ラテン語L.audire 「聴く」が語源です。
日本語で使われているオーディオはラテン語では、「私は聴く」という文になっています。L.audioは一人称単数形現在形です。ラテン語では動詞の語尾変化でだれが話しているのか分かるため、主語の私が省略されて、Audio(私は聴く)という立派な文になります。Audio, video. は2つの文で「私は聴く、私は見る」となります。
L.videoの原形はL.videreです。「黄金の語根」第10位にあります。Audioとvideoを比べると、videoからの方が圧倒的にたくさんの単語が作られています。
「従う」 obeyにもL.audireが入っています。分解すると ob(に)+L.audire(耳をかす)となります。相手の言うことをよく聞いて従うイメージです。
現代の英語とフランス語のaudioからの派生語はかなり似ています。下のリストには参考にフランス語の綴りを入れました。
出現頻度: とても高い
日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。
単語 | 接頭辞 | 意味 | 語源解説 |
---|---|---|---|
audience | 聴衆、聴取者、視聴者、ファン、オーディエンス | 仏語 audience |
出現頻度: 高い
日本の高校二、三年生が学ぶ英単語が多いです。
該当単語無し
出現頻度: ふつう
日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。
単語 | 接頭辞 | 意味 | 語源解説 |
---|---|---|---|
audio | 音声の →L.audio(私は聴く) |
L.audire(聞く) | |
audit | 監査、会計検査 | 仏語 audit | |
obey | ob に | 従う、服従する ◇ob(に)+L.audire(耳をかす) 仏語 obéir | L.oboedire 耳を傾ける |
出現頻度: 低い
日本の大学生や社会人が必要な時期に習う英単語です。
単語 | 接頭辞 | 意味 | 語源解説 |
---|---|---|---|
audible |
聞こえる、聞き取れる |
仏語 audible | |
audition | オーディション | 仏語 audition | |
auditor | 会計検査官、聴衆 ◇仏語 auditeur(聴衆、監査役) | L.auditor(聴衆) | |
auditorium | 劇場の聴衆席 ◇仏語 auditorium(講堂・ホール) | L.auditorium(劇場の聴衆席) | |
obedient | ob に | 従順な ◇ob+edi (L.audire)=言うことを+聞く =服従する | L.oboediens 従順な |
disobedience | dis=not | 不従順、違反 | 仏語 désobéissance |
出現頻度: とても低い
英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。
単語 | 接頭辞 | 意味 | 語源解説 |
---|---|---|---|
audiovisual | 視聴覚の ◇仏語 audiovisuel | L.video(見る) | |
inaudible | in=not | 聞こえない ◇仏語 inaudible(聞き取れない、聞くに堪えない) | |
auditorial | 聴覚の、会計検査員の ◇仏語 auditif |
L.auditus | |
auditory |
(生理)聴覚の、聴衆(席) |
仏語 auditoire 聴衆 | |
audiometer | (医学)聴力(の検査)機、オーディオメーター | ||
audiotape | 録音テープ (CD、DVD、スマホ以前の録音媒体)(松澤は長い年月親しんできました) | ||
audiophile | オーディオ愛好家 | ||
obedience | ob に | 服従、従順 ◇仏語 obédience |
L.oboedientia 服従 |
obediently | ob に | 従順に、素直に | |
obeisance | ob に | うやうやしいおじぎ、敬意 | 仏語 obéissance |
obeisant | ob に | 丁寧な、敬意を表する | 仏語 obéissant |
disobey | dis=not | に従わない、違反する | 仏語 désobéissant |
disobedient | dis=not | 不従順な、服従しない | 仏語 désobéir |