語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

280 private「奪う」L.privare

(12語) private「プライベート、私的の」の語源はL.privare「奪う」です。

 

 民主主義のはるか前の時代は、多くの物は王や国の物でした。国・公の所有しているものを奪って個人の物にしたのが、プライバシーです。

 

出現頻度: 高い

日本の中学生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 private    私の、私的の ◇L.privare(=strip. deprive 奪う)人から物を奪う、解放する。政府/公の物ではない。政府から奪って、個人的にしたもの。  



出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 privacy    プライバシー、私生活、他人の監視が無い状態  
 privatize    民営化する、(公的な物を)私的に使う  
 privilege    特典、特権 ◇privus(=個人の)+lex=legis(=law) = 個人の権利  
 privileged    特権を有する  
 deprive  de 強調  奪う、取り上げる ◇◇L.privare(=strip. deprive 奪う)、de(=強調)  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 privately    私的に、内密に  
 deprivation    奪う事  
 privy    隠れた、内情を知っている  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 privation    欠乏、貧乏 ◇L.privare(=strip 奪う)、→ 必要な物、豊かさを奪われた状態  
 privative    (ある性質が)欠如している、消極的な  
 privity    内々に関知すること