語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

はじめに

ごあいさつ

『語源の広場』へようこそ。

英語の語源を様々な視点で学べるようなコンテンツを用意しました。英語の単語をたくさん覚えるために、何度も来てくださいね。
 

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『語源の広場』にはたくさん英単語があります。単語を探したいときには、左上にある「記事を検索」を使ってください。ブログ全体のページが検索されるので便利です。

 

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●今月の単語 ならぬ今月のイラスト2020年4月

  • Stay home

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  • 英雄たちに感謝しましょう!

 

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●     (2020/4/28 記)

 

●今月の単語 2020年3月

(1)coronavirus「コロナウィルス」

  corona+virusは見た目が花冠に見えるからこの名が付いたと思われます。

  L.corona「花冠、王冠、(太陽の)光冠」

    L.coronaを小さくしたものがL.corolla「小さい花冠」

    つまり、車の名前のようにcorolla < corona < crownの順に大きくなります。

  virus「ウイルス」発音は[váirəs]、病気のもと、コンピュータのウイルスなどと使われます。語源は同じ綴りの L.virus「粘液、分泌物、毒」つまりネバネバした分泌物です。

(2)pandemic「全国的・世界的流行(の)」

  pan(すべての地域の)+demic(人々)、pan-は Pan-American汎アメリカ、つまり南北の全アメリカ大陸のpan(すべて)。広がりの関係は epi < pan

  epidemic「(地域の流行病」: epi(地域の)+demic(人々)

  疫病が広がり始めると、epidemicと言われます。新coronavirusは全世界に広がったためにWHOが pandemic宣言を行いました。Pandemicと言う言葉が日常的に使われるようになった2020年です。

  epicenter「地震の震源地、発生の中心地」。中国のepicenterは武漢でした。世界のepicenterはヨーロッパに移り、アメリカのepicenterはニューヨークだといわれています。

(3)quarantine「(伝染病による)隔離、検疫、検疫期間、停船期間(もとは40日間)」

  伊語 quarantina (約40→40日間の隔離場所)が語源と言われています。

  伊語の数字: quattro (4 four)、quattrodici (14 fourteen)、quaranta (40 fourty)

 英語のquarantineは伊語の40が語源です。大航海時代からは、疫病が大感染している時には、港に船を40日間停泊させて隔離していました。2020年のコロナウイルスでは、14日間のquarantine(隔離)が推奨されています。

 

(4)triage「トリアージ、(傷病者の)治療の優先付けをするための選別、(コーヒー豆など)選別のための格付け」

  日本の報道でも、トリアージと言われ始めたので、取り上げました。「軽症の患者と、重症の患者を選別するというイメージでは、強すぎるので報道ではトリアージと言っているのでしょう。」

  語源は仏語のtriage「(種子など様々な物の)選別、仕分け」です。

  etymonline.comのtriageにある第1次世界大戦の資料では、負傷者はまず「Salles(部屋、棟) de Triage」に運ばれ、選別されて、軽傷ならば"Petits(軽い) Blessés(負傷の)"に入れられ、重症ならば"Grands(重い) Blessés"の棟に入れられたとあります。

●     (2020/3/25, 3/30記)

 


コンテンツの構成

黄金の語根

 はじめに10個の語根を紹介します。派生した英単語が多い語源を順番に並べました。第1位の語根 stare には155個の英単語が派生しています。第10位の語根 videre でも82個の英単語が派生しています。かなりの数ですよね。

10個の語根に関連付けられる単語を全部足すと1029語、つまりおよそ1,000語を
関連付けたグループとして覚えられます。

これが、語根を活用したときに単語を増やす威力となります。

 10個(TOP10)の語根のページの下に、重要な語根とその派生語のページを作成中です。2020年10月現在で約330項目あります。一通りの重要な語根は登録しました。これらの語根は、ひとつの語根から派生語が30個以上あります。

 2020年には次の段階に入りました。ひとつの語根から派生語が10個から20個の語根と単語を登録してゆきます。目標は、約400の語根(主にラテン語)から派生した 10,000語の登録です。
2020年2月10日の登録語数は、6,000語に達しました
2020年5月  1日の登録語数は、 7,000語に達しました!
2020年6月15日の登録語数は、 8,000語に達しました!!
2020年9月18日の登録語数は、 9,000語に達しました!!
2021年3月22日の登録語数は  10,100語に達しました!!
   当面の目標達成です。

  (文・データは松澤、すずきはイラストを提供しています)

黄金の接頭辞

 最初に11個の接頭辞のリストを紹介します。実は接頭辞の数はあまりたくさんではないのです。とりあえず、この11個の接頭辞とお友達になっておけば、語源の活用上それほど不自由はしないと思われます。

「黄金の語根」では最初にTOP10の語根から派生した約1,000単語を取り上げています。接頭辞の視点で整理すると、この1,000単語のうちの583単語が「黄金の接頭辞」でとりあげた11個の接頭辞で関連付けできます。
これって、単語を一網打尽にできるので、すごいですよね。

語源の窓

 ぜんぶで24の語源に関するコラムがあります。『語源の窓』からは語源の広場が見えます。おいしいcoffeeを飲みながら気軽に読んでください。何度でも来てください。コラムはずっと昔に松澤が書いたものを「語源の広場」のために再編集してあります。 

 

著者紹介

『語源の広場』は、語源が好きな三名がコラボレートして書いています。おたのしみいただければさいわいです。

松澤喜好

 電気通信大学卒。富士ゼロックスにてソフトウエア開発に従事。米国XEROXと連携したプロジェクトを多数開発。英語の音声認識のための携帯機器を開発。インターネット時代に入ってからは日米連携の重要度がさらに増し、業務の大半で英語を使っていた。2000年からアルクのWEBサイトに「語源辞典」を15年間提供。東洋大学非常勤講師を本業と兼務し延べ1500人の発音を指導。2004年に『英語耳』を出版し社内にても英語教育を兼務。2010年定年退職後はカルチャー・センター、学校等にて英語教育、特に発音教育を続けている。

 著書に『英語耳 発音ができるとリスニングができる』、2019/12/27発行の新刊『15時間で速習 英語耳』

自己のサイトは http://eigo33.com/

 

すずきひろし

 電気通信大学卒。外資系機械メーカーで20年以上グローバル製品の開発プロジェクトに従事。在職中から、英単語や英文法・語法をイラストによって明示化する方法を探求し、ブログ「日本語と英語をつなぐ」などで公開。2016年『イメージと語源でよくわかる 似ている英単語使い分けBOOK』(共著)の出版を機に退職。現在は相模大野に開いた「おとなのための英語塾」と複数のカルチャー・センターで講座を持ち、英語の生涯学習を支援している。著書は他に『英単語の語源図鑑』(共著 かんき出版)、『50歳からの語源で覚えて忘れない英単語1450』(PHP)、「やさしい英単語の相性図鑑」(ソシム)、「英語ギライもコレならわかる!英文法の解剖図鑑」(青春出版社)、「前置詞おはなし絵巻」(ベレ出版)など。

 

角掛拓未 

 学びを表すことが好き。言葉を学ぶことが好き。言葉の成り立ちを 10 年にわたり追い続ける。語源のたのしさを発信する Gogengo! や『語源の広場』を運営。好きな英単語は company と education。ソフトウェア開発やプロセス改善も行う。書籍『アジャイルサムライ』を翻訳。大事にしている思いは「生きることは学ぶこと。せっかく学ぶなら、たのしく」。『語源の広場』を開設する思いはこちらの記事にて。自己紹介ページは http://bekkou68.com/ にて。
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