語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

385 vade「歩いていく」L.vadere

(13語) ラテン語L.vadere「行く、歩いていく、浅瀬を渡る」、L.vadum 「歩行できる場所、浅瀬」

L.invadere「(敵意を持って)入っていく」
L.evadere「出ていく、脱出する」

L.pervadere「横切る、越える、行きわたる」

などのラテン語が以下のように、英語に取り入れられています。

出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 invade  in 中に  侵入する、攻め入る、襲う ◇L.invadere「(敵意を持って)入っていく」、in-(=into) = 入って行く)  
 invasion    侵入、侵害  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 evade  e 外  避ける、回避する ◇L.evadere「出ていく、脱出する」、e=ex(=out) = 避けて歩いていく  
 evasion    回避、逃げ口上、言い抜け  
 evasive    回避的  
 invader  in 中  侵略者  
 invasive    【形】侵入する、侵害する  
 pervade

 per すっかり

 普及する、いきわたる ◇L.pervadere「横切る、越える、行きわたる」、per(=through) = ずっと行き渡る  
 pervasive    広がる、行き渡る、普及力がある  
 wade    (川を)歩いて渡る ◇古英語wadan「行く」、L.vadereとも関連する  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 pervasion    普及、浸透  
 vademecum    携帯参考書、ハンドブック ◇ラテン語の vade mecum「go with me.」  
 waddle    よたよた歩く、(アヒル歩きをする、短い歩幅で歩く)