語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

はじめに

ごあいさつ

『語源の広場』へようこそ。

英語の語源を様々な視点で学べるようなコンテンツを用意しました。英語の単語をたくさん覚えるために、何度も来てくださいね。
 

f:id:gogen_wisdom:20170329102709j:plain

『語源の広場』にはたくさん英単語があります。単語を探したいときには、左上にある「記事を検索」を使ってください。ブログ全体のページが検索されるので便利です。

 

 また、このブログの左上にある、にほんブログ村の「英単語・英熟語」をクリックしていただき、ぜひ本ブログの充実を図るための応援をお願いします。

 

 

●今月の単語 ならぬ今月のイラスト2020年4月

  • Stay home

f:id:gogen_wisdom:20200428095127j:plain

  • 英雄たちに感謝しましょう!

 

f:id:gogen_wisdom:20200428095259j:plain

 

 

●     (2020/4/28 記)

 

●今月の単語 2020年3月

(1)coronavirus「コロナウィルス」

  corona+virusは見た目が花冠に見えるからこの名が付いたと思われます。

  L.corona「花冠、王冠、(太陽の)光冠」

    L.coronaを小さくしたものがL.corolla「小さい花冠」

    つまり、車の名前のようにcorolla < corona < crownの順に大きくなります。

  virus「ウイルス」発音は[váirəs]、病気のもと、コンピュータのウイルスなどと使われます。語源は同じ綴りの L.virus「粘液、分泌物、毒」つまりネバネバした分泌物です。

(2)pandemic「全国的・世界的流行(の)」

  pan(すべての地域の)+demic(人々)、pan-は Pan-American汎アメリカ、つまり南北の全アメリカ大陸のpan(すべて)。広がりの関係は epi < pan

  epidemic「(地域の流行病」: epi(地域の)+demic(人々)

  疫病が広がり始めると、epidemicと言われます。新coronavirusは全世界に広がったためにWHOが pandemic宣言を行いました。Pandemicと言う言葉が日常的に使われるようになった2020年です。

  epicenter「地震の震源地、発生の中心地」。中国のepicenterは武漢でした。世界のepicenterはヨーロッパに移り、アメリカのepicenterはニューヨークだといわれています。

(3)quarantine「(伝染病による)隔離、検疫、検疫期間、停船期間(もとは40日間)」

  伊語 quarantina (約40→40日間の隔離場所)が語源と言われています。

  伊語の数字: quattro (4 four)、quattrodici (14 fourteen)、quaranta (40 fourty)

 英語のquarantineは伊語の40が語源です。大航海時代からは、疫病が大感染している時には、港に船を40日間停泊させて隔離していました。2020年のコロナウイルスでは、14日間のquarantine(隔離)が推奨されています。

 

(4)triage「トリアージ、(傷病者の)治療の優先付けをするための選別、(コーヒー豆など)選別のための格付け」

  日本の報道でも、トリアージと言われ始めたので、取り上げました。「軽症の患者と、重症の患者を選別するというイメージでは、強すぎるので報道ではトリアージと言っているのでしょう。」

  語源は仏語のtriage「(種子など様々な物の)選別、仕分け」です。

  etymonline.comのtriageにある第1次世界大戦の資料では、負傷者はまず「Salles(部屋、棟) de Triage」に運ばれ、選別されて、軽傷ならば"Petits(軽い) Blessés(負傷の)"に入れられ、重症ならば"Grands(重い) Blessés"の棟に入れられたとあります。

●     (2020/3/25, 3/30記)

 


コンテンツの構成

黄金の語根

 はじめに10個の語根を紹介します。派生した英単語が多い語源を順番に並べました。第1位の語根 stare には155個の英単語が派生しています。第10位の語根 videre でも82個の英単語が派生しています。かなりの数ですよね。

10個の語根に関連付けられる単語を全部足すと1029語、つまりおよそ1,000語を
関連付けたグループとして覚えられます。

これが、語根を活用したときに単語を増やす威力となります。

 10個(TOP10)の語根のページの下に、重要な語根とその派生語のページを作成中です。2020年10月現在で約330項目あります。一通りの重要な語根は登録しました。これらの語根は、ひとつの語根から派生語が30個以上あります。

 2020年には次の段階に入りました。ひとつの語根から派生語が10個から20個の語根と単語を登録してゆきます。目標は、約400の語根(主にラテン語)から派生した 10,000語の登録です。
2020年2月10日の登録語数は、6,000語に達しました
2020年5月  1日の登録語数は、 7,000語に達しました!
2020年6月15日の登録語数は、 8,000語に達しました!!
2020年9月18日の登録語数は、 9,000語に達しました!!
2021年3月22日の登録語数は  10,100語に達しました!!
   当面の目標達成です。

  (文・データは松澤、すずきはイラストを提供しています)

黄金の接頭辞

 最初に11個の接頭辞のリストを紹介します。実は接頭辞の数はあまりたくさんではないのです。とりあえず、この11個の接頭辞とお友達になっておけば、語源の活用上それほど不自由はしないと思われます。

「黄金の語根」では最初にTOP10の語根から派生した約1,000単語を取り上げています。接頭辞の視点で整理すると、この1,000単語のうちの583単語が「黄金の接頭辞」でとりあげた11個の接頭辞で関連付けできます。
これって、単語を一網打尽にできるので、すごいですよね。

語源の窓

 ぜんぶで24の語源に関するコラムがあります。『語源の窓』からは語源の広場が見えます。おいしいcoffeeを飲みながら気軽に読んでください。何度でも来てください。コラムはずっと昔に松澤が書いたものを「語源の広場」のために再編集してあります。 

 

著者紹介

『語源の広場』は、語源が好きな三名がコラボレートして書いています。おたのしみいただければさいわいです。

松澤喜好

 電気通信大学卒。富士ゼロックスにてソフトウエア開発に従事。米国XEROXと連携したプロジェクトを多数開発。英語の音声認識のための携帯機器を開発。インターネット時代に入ってからは日米連携の重要度がさらに増し、業務の大半で英語を使っていた。2000年からアルクのWEBサイトに「語源辞典」を15年間提供。東洋大学非常勤講師を本業と兼務し延べ1500人の発音を指導。2004年に『英語耳』を出版し社内にても英語教育を兼務。2010年定年退職後はカルチャー・センター、学校等にて英語教育、特に発音教育を続けている。

 著書に『英語耳 発音ができるとリスニングができる』、2019/12/27発行の新刊『15時間で速習 英語耳』

自己のサイトは http://eigo33.com/

 

すずきひろし

 電気通信大学卒。外資系機械メーカーで20年以上グローバル製品の開発プロジェクトに従事。在職中から、英単語や英文法・語法をイラストによって明示化する方法を探求し、ブログ「日本語と英語をつなぐ」などで公開。2016年『イメージと語源でよくわかる 似ている英単語使い分けBOOK』(共著)の出版を機に退職。現在は相模大野に開いた「おとなのための英語塾」と複数のカルチャー・センターで講座を持ち、英語の生涯学習を支援している。著書は他に『英単語の語源図鑑』(共著 かんき出版)、『50歳からの語源で覚えて忘れない英単語1450』(PHP)、「やさしい英単語の相性図鑑」(ソシム)、「英語ギライもコレならわかる!英文法の解剖図鑑」(青春出版社)、「前置詞おはなし絵巻」(ベレ出版)など。

 

角掛拓未 

 学びを表すことが好き。言葉を学ぶことが好き。言葉の成り立ちを 10 年にわたり追い続ける。語源のたのしさを発信する Gogengo! や『語源の広場』を運営。好きな英単語は company と education。ソフトウェア開発やプロセス改善も行う。書籍『アジャイルサムライ』を翻訳。大事にしている思いは「生きることは学ぶこと。せっかく学ぶなら、たのしく」。『語源の広場』を開設する思いはこちらの記事にて。自己紹介ページは http://bekkou68.com/ にて。
 (リンクが切れています。)

『黄金の語根』とは

10個の語根

 

 「黄金の語根」は派生語が多い語根のTOP10についてのコラムで始まります。つまり、一つの語源(語根、ラテン語)から沢山の英単語が派生しているラテン語のうちでランキングのTOP10になるものです。

 語根とは英単語の3つの部分の接頭辞+語根+接尾辞のうちの真ん中に位置する重要な部分です。例えば、constantly(常に)はcon+stant+lyに分解できます。conが接頭辞、stantが語根、lyが接尾辞です。conは状態「しっかりと」を表す接頭辞、stantは「立つ、立っている」動作を表す語根、lyは副詞「~に」を表す接尾辞です。

 

 下の表は、TOP10の語根(ラテン語)からそれぞれいくつの英単語が『黄金の語根』で取り上げられているのかをまとめたものです。1029単語が10個の語根から派生しています。つまり、10個のコアとなるラテン語にこれらの単語を関連付けて覚えることで、語彙がいっきに約1,000単語になります。

 

ランク ラテン語・意味 英語のつづり例 単語数
1 stare 立つ、sistere 立つ sta sti sist 155
2 facere 作る、する fact fect fit 125
3 capere 捕える、(受け)入れる cept cap cip 123
4 vertere 回る、向く vers vert 98
5 plicare 折り重ねる pli plex  92
6 spectare よく見る spec spect 91
7 regere まっすぐにする、指揮する rect reg 89
8 cedere 行く cede cess ceed 88
9 ponere 置く pos 86
10 videre 見る vid vis 82
    合計単語数 1029


 次のページからは、10個の語根から派生した英単語を一つずつ紹介します。派生語が沢山あるので、一つの表にすると見にくくなってしまいました。そこで5段階の難易度でグループ分けしました。まず、ご自分にあったグループからご覧ください。

 

 初心者の方は、出現頻度が「とても高い」グループ(中学生から高校1年生ぐらいまでに習う単語)で、ご自分が知らない単語を見つけてください。知っている単語は、意味を確認すると、その単語を新しい視点で見えてくるかもしれませんよ。語彙の豊富な方は、10個の語根に親しみながら、出現頻度が「とても低い」グループ(ページの一番下にあります)に挑戦してください。

 

何度もこれらのページに来ていただけると嬉しいです。

 

 

 このTOP10の表を作っていると、イタリアの経済学者パレートの法則を連想しました。(経済では)全体の数値の大部分はTOPの20%の要素が影響しているという説のことです。つまり語根においても、全部の語根を一生懸命に覚えるのではなく、影響の大きいTOPにある10個~20個の語根から始めたほうが良いのです。

 

 以下は実際にアルクに提供していた10,000語の英単語のグラフです。辞書の母数(収録語彙)は約14万語です。その中から、派生語が複数の語源を拾い出しました。横軸は派生語が多い順に語源に順番を付けたものです。100は100番目に派生語が多い語源、500は500番目に派生語が多い語源です。

 

 縦軸は、一つの語源から派生した英単語の数です。今回のTOP10では、第1位が155単語ほどあります。このグラフよりも少し数が増えています。第10位の語源からの派生単語は82単語ほどです。1位から10位までの合計が1,000単語強になります。

 

 このグラフではだんだんと派生単語の数が減っていることに気づきます。以下のような具合です。

1位の語源    → 155個の英単語が派生

10位の語源  → 82単語

50位の語源  → 35単語

100位の単語   → 26単語

200位の単語   → 16単語

300位の単語   → 11単語

500位の単語   →   7単語

600位の単語   →   1単語

f:id:gogen_wisdom:20170329183034p:plain

 

 したがって、600番目の語源を覚えても英単語を覚えるためには効果が非常に低くなります。1位から50位ぐらいまでが英語の語彙を増やすためにとても役に立つ語源です。更に100位ぐらいまでが役に立ちます。

 

上のグラフは、およそ14万語の辞書から選んだ600の語源から派生した10,000単語に対して描いたものです。1位から50位までの派生語を合計すると2700単語あります。

 

 「黄金の語根」には現在(2021/3/22)では、410個の語根とそこから派生した10,100個の英単語を登録してあります。ぜひ「ブックマーク」してくださいね!!

 

 「黄金の語根」のページは、おもに松澤が書き、すずきひろしさんが、イラストを描いています。

 宣伝で恐縮ですが、松澤の『単語耳 Lv.3』(第3巻)では、TOP30までの語源から派生した800語を発音とともに覚えていただくために取り上げました。『単語耳 Lv.3』では対象としているのは、5500単語です。出現頻度では、「とても高い」「高い」「ふつう」までの単語です。5500単語のうちの800単語が30個の語源でグループ化できるので、効果的に単語を覚えることが出来ます。

参考文献:(松澤が「黄金の語根」のページの記事を書くときの参考として使っているものです。)

1、Online Etymology Dictionary

 最も使わせていただいているWEB上の英語で書かれている辞書です。

印欧祖語の語源の情報は、この辞書が頼りです。

www.etymonline.com

 

2、コウビルド英英辞典 【改訂第3版】 Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners third edition 2001

 取り上げた単語の使用頻度の分類の★から★★★★★をほぼすべての単語に使わせていただいています。

 最近のCOBUILDからは、★から★★★★★の使用頻度の分類が無くなってしまったのが残念です。

 

3、英語語義語源辞典

 語源がラテン語系なのか、古英語系なのかはまずこの辞典で調べています。

 

4、ジーニアス英和大辞典 大修館

 まず語源を調べる時に使っています。電子辞書版が引きやすいので、紙よりも電子辞書を多用しています。単語の説明の最初に、語源の説明があるので、私には使いやすいです。語彙数が多いので、なんでも乗っているという信頼感があります。

 

5、新英和大辞典 研究社

 語源の説明を調べる時に、ジーニアス英和大辞典とともに使っています。単語の最後に語源の説明があるので、電子辞書ではスクロールする必要があるために、少し使いにくいです。語彙数が多いので、なんでも乗っているという信頼感があります。

 

6、Cassell's Latin Dictionary

 ラテン語→英語、英語→ラテン語の両方がある辞書です。英語だけで日本語はありません。ローマ時代のラテン語の語彙を調べる時に使っています。接頭辞と語根の組み合わせが当時どうなっていたか、動詞の活用形はどうなっているのかなどを調べています。

 

7、ニューヴィクトリーアンカー 英和辞典

 古英語の語彙選定(中期、近代の英国で使われだした語彙も含む)に使っています。この辞書に出ていない単語は、なるべく古英語系の単語に選定しない方針ですが、ゆるい方針です。

 

8、英単語記憶術: 語源による必須6000語の征服 (ちくま文庫)

 著者、岩田一男

 私が大学受験生の頃に、この本により、語源の活用に目覚めました。

 

9、語源でわかった! 英単語記憶術 (文春新書)

 著者:山並陞一

 印欧祖語とのラテン語派のつながり、古英語へのつながりを参考にさせて頂きました。このサイトに使う時には印欧祖語とのつながりを、上記1のOnline Etymology Dictionaryで確認しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『黄金の語根』第1位 sta, sist「立つ、立てる」(L.stare, sistere)

派生語が多い語根の1位です。

(155語)語源 sta、sist はラテン語の stare に由来します。stare は英語だと to stand と表現します。つまり stare は日本語では「立つ」を意味します。人が地面に立っている様子や、建物が地面に立っている様子を頭に浮かべてみましょう。ただなんとなくその場に立っているわけではなく、地に足をつけて立っているイメージです。

 「立つ」という動詞から派生した英語は、『黄金の語根』の第1位です。150語を超える単語が関連する単語としてあるからです。

 

 語源 sta、sist を含む英単語に station や stand があります。駅やスタンドがゆらゆら立っていたら危ないですよね。しっかりと立っています。

 ここで「立つ」イメージをさらに広げてみましょう。事業がうまくいって立ちゆくことを、事業が「成り立つ」と表現します。「成り立つ」というキーワードは、system を理解するのに役立ちます。system は組織や制度を意味しますが、組織や制度は個々がバラバラに動いてしまうと成り立ちません。system を語源に分解すると、syn「一緒に」と sta「立つ」となります。つまり system は「お互いが秩序だって関わり合い成り立つもの」だと考えられます。お互いのことを考え、規律よく関わり合い、そして成り立つものが組織や制度です。

 さて、次に、語源 sta、sist を含む英単語を、出現頻度の高い順に並べてみました。目にする機会の多い順番で英単語から学んで、効率的に語彙を増やしましょう。

 

出現頻度: とても高い

以下の単語は、英会話にとても良く使われる基本的な単語です。日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。

英単語 語源・接頭辞 意味 語源解説
stage   舞台、台、段階、時期 立つ過程、立つ場所
stand   観覧席(立つ)売店のスタンド OE.standan(立つ)、L.stare(立つ)に関連
state   州、国家、状態、身分 立っている状態。estateのeが落ちた
stay   とどまる、滞在する 立ったまま
still   1 静かな(形) 2 まだ(副) OE.stille(立たせる、据える)
system sys 共に 組織、制度、システム、方式 L.stare(立つ)=共に立つ=お互いが秩序だって関わり合い成り立つもの
understand under 下 理解する OE.standan(立つ)= …の下(間)に立つ
constant con 完全に 不変の、忠実な、不断の、定数 まったく立ちどおしの
distance de 離れて 隔たり、距離、遠慮、隔てる 離れて立つ
establish ec(ex) 外 制定する、確立(定)する、制定する 正式に立てる
instance in 上に 例、実例、事例、 for instance(たとえば) 「そばに立つこと」から「そばにいる存在」となり「存在」を連想する
institute in 上に 設立する、制定する、協会、学会、大学 立て起こす
institution in 上に 設立、確立、制度、慣習、公共施設 立て起こされたもの
rest   休息、休む OE.rest。後ろに下がって休む。もともとは、旅行で休憩をとる距離のこと。
rest re 後ろに 残り、残部、残留者、積立金 L.stare(=to stand [立つ])
stable able できる 安定した、倒れない(立っている)、馬小屋(馬が立っている場所) 立ったままでいられる
standard   標準の(目印に立つ) OE.standan(立つ)、L.stare(立つ)に関連
estate   財産、資産、所有地、状態、身分 L.stare(立つ) statusから来た。e-が付くのは仏語の影響
statement   声明(書)、陳述 state
station   駅、静止、持ち場、地位、身分 L.stare(立つ)。(じっと立つこと。場所)
status   状態、身分、地位 立っている状態=地位
exist ex 外 存在する、実在する L.sistere(立つ)=立ち続ける
insist in 上に 主張する、言い張る sistere(立つ)=…の上に立ち止まって譲らない

意味の欄で◇OE.と書かれているのは、Old English 古い英語、元の英語つまり語源が英語です。L.はLatin語の語源を意味します。


出現頻度: 高い

日本の高校二、三年生が学ぶ英単語が多いです。 

英単語 語源 意味 語源解説
circumstance circum 周囲 環境、周囲の状況、事情 周りに立っている
constitution con 共に 構成、体質、政体、憲法、法律 共に立つ
constitutional con 共に

憲法の、立憲の、体質の、気質の

散歩★(どうして散歩の意味があるのだろう? それはa constitutional walk (健康のために行う散歩)を 1829頃に 大学生が使い始めて、walkを省いて「散歩ですか?」という挨拶の言葉になったからと考えられる)

共に立つ
contrast contra 反対 対照する、対置する、対照 反対に立てる
establishment e(ex) 外 設立、創立、組織、(病院、学校などの)建物 正式に立てる
install in 中に 備え付ける、据え付ける、就任させる 中に立てる
instant in 近くに 即時の、緊急の、直ちに、即時 すぐ近くに立っている
restore re 後ろに 再建する、修復する、回復させる L.stare(立てる)
statistics   統計、統計学 L.statisticus(政治の)+ics(学[単数扱い])
steady   しっかりした、不変の、まじめな、着実な OE.stede(場所)
substance sub 下 実体、実質、内容、主旨 L.stare(立つ)= 現象の下に立つ/下に存在する実体
substantial sub 下 実質的な、実体のある、相当な L.stare(立つ)、subは基礎となる土台のイメージ
substitute sub 代理 代用する、置き換える、代理の、代理者(物) L.stare(立つ)
understanding under 下 理解、知識 OE.standan(立つ)
assist as そばに 援助する、列席する L.sistere(=L.stare立つ) = そばに立つ
assistant as そばに 助手、補佐の L.sistere(立つ) = そばに立つ
assistance as そばに 援助、補助 L.sistere(立つ)
consist con 共に …からなる、一致する con(=together共に)+L.sistere立つ
consistent con 共に 両立する、矛盾の無い、一致する(ともに立っていること) L.sistere立つ
existence ex 外 存在、実在、存続 L.sistere(立つ)
resist re 後ろに、抵抗して 抵抗する、反抗する、耐える 逆らって立つ
resistance re 抵抗して 抵抗(力)、地下運動 L.sistere(立つ) = 逆らって立つ

 

出現頻度: ふつう

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

英単語 語源 意味 語源の解説
constable con 共に 警官「stable(馬屋)の番人」の意  
constituent con 共に 構成する、組織する、要素、成分、選挙人 L.constituteの形容詞形
constituency con 共に (議員選挙区の)有権者  
constitute con 共に 構成する、設立する 共に立つ
destined de 下に 運命付けられた、…行きの 運命の下に立てる
destiny de 下に 運命、宿命 運命の下に立てる
destination de 下に 行先、目的地(行くと定められた所) 運命の下に立てる
distant de 離れて 遠方の、隔たった 離れて立つ
established ec(ex) 外 確立した、定評のある  
installation in 中に 据え付け、施設、設備、就任(式)  
institutional in 上に 協会・学会・公共機関の、制度化した  
obstacle ob 反対して 障害物、じゃま、故障 反対に立っている
prostitute pro 前に 売春婦、身売りする 身売のために公衆の前に立つ
restless   落ち着かない、そわそわした rest(休憩)+less(無い)
stabilize   安定させる、固定させる  
stall   うまや、売店、屋台店、立ち往生する、(エンジンが)止まる L.stare(立つ)
stance   足構え L.stare(立つ)。どう立つか。
statesman   政治家 state+man
statistical   統計の、統計学の L.stare(立つ)→L.statisticus(政治の)
statue   彫像(立っているもの) L.stare(立つ)→L.stature(建立する)
substantially sub 下 実質的に L.stare(立つ)
systematic sys 共に 体系的な、組織的な、整然とした L.stare(立つ)
insistence in 上に 主張、強要、固執 L.sistere(=L.stare立つ)
persist per すっかり 頑強に固執する、存続する L.sistere(=L.stare立つ) = すっかり立ちどおす
persistent per すっかり ねばり強い L.sistere(=L.stare立つ)
resistant re 抵抗して 抵抗の L.sistere(=L.stare立つ) = 逆らって立つ
irresistible ir-(=not)+re-(…に反対して) 抵抗できない、抑えられない ir-(=not)+re-(…に反対して)+L.sistere(=L.stare立つ)

 

出現頻度: 低い

日本の大学生や社会人が必要な時期に習う英単語です。

単語 語源 意味 語源解説
bystander by そばに、わきに離れて 傍観者、かたわらに立っている人  
destitute de 離れて 衣食に窮した、欠乏した、困窮した 衣食から離れて立っている
ecstasy ec(ex) 外 恍惚、大歓喜、有頂天 理性の外に立つ
ecstatic ec(ex) 外 有頂天の、無我夢中の 本来の自分の場所から外に出てしまうこと
forestall fore(さきだって) (事件・人に)先んずる、待ち伏せる、機先を制する  
installment in 中に 月賦の支払い金、分割払い instalment(英)  
instantaneous in 近くに 即時の、同時的な すぐ近くに立っている
institutionalize in 上に 公共機関として認める、制度化する  
interstate inter 間 州と州の間の L.stare(立つ、ある)
obstinate ob 反対して 頑固な、難治な、強情な人 反対して立つ
prostitution pro 前に 売春、(才能などの)悪用、売りに(前に)出す  
solstice sol 太陽 極点、至点、危機 太陽が静止する点、 sol 太陽
unstable un=not 不安定な  
standardize   標準に合わせる OE.standan(立つ)
standby   代役、とっておきの人、物、話 OE.standan(立つ)
standing   立っている、永続的な [用例] standing army(常備軍) OE.standan(立つ)
standoff   離れている、よそよそしい OE.standan(立つ)
standpoint   見地、立場、よって立つところ OE.standan(立つ)
standstill   停止、動かずに立っている OE.standan(立つ)
stately   堂々たる、威厳のある state
static   静止の、静的の(じっと立っている) Gk.statikos(立たせる、静止する)
stationary   静止した、一定不変の、動かない L.stare(立つ)
stationery   文房具(の) 持ち場、お店
stature *ure(名) 身長 立っていること
statute   法令(確立したもの) 建立する
stead   場所、代理、利益(立つ所) OE.stede(場所)、L.stare関連
steadfast   不動の、確固たる、堅実な(しっかり立つ) OE.stede(場所)+fast(しっかりした)
stool   腰掛け、踏み台 OE.standan(立つ)。じっとして動かない。
subsistence sub 下 生存、生計(最低限の)、生活 L.stare(立つ)
superstition super 上 迷信、邪教 L.stare(立つ) = 驚き恐れてある物のそばに立ちすくむ
superstitious super 上 迷信の、迷信的な L.stare(立つ)
consistency con 共に 首尾一貫、節操、一致 L.sistere(=L.stare立つ)
inconsistency in=not con 共に 矛盾 L.sistere(=L.stare立つ)
inconsistent in=not con 共に 矛盾した L.sistere(=L.stare立つ)
insistent in 上に しつこい L.sistere(=L.stare立つ)
persistence per すっかり 固執、永続性 L.sistere(=L.stare立つ)=すっかり立ちどおす

 

出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 語源 意味 語源解説
apostasy apo 離れて 背信、背教、脱党 背を向けて立つ
apostate apo 離れて (形)背信の、背教の、脱党した 背を向けて立つ
circumstantial circum 周囲 状況次第の、付随的の、詳細な 周りに立っている
constantly con 完全に 変わることなく、絶え間無く、常に まったく立ちどおしの
constancy con 完全に 不変、堅実、節操 まったく立ちどおしの
constitutionality con 共に 合憲性、立憲性  
destitution de 離れて 困窮、貧困 衣食から離れて立っている
extant ex 外 現存の 今日までずっと立っている、今も立っている
instantaneously in 近くに ただちに、即座に すぐ近くに立っている
instantly in 近くに ただちに、すぐに すぐ近くに立っている
obstetrician ob 前に 産科医 産婦のそばに立つ
obstetrics ob 前に 産科の、助産の 産婦のそばに立つ
obstinacy ob 反対して 頑固がんこ、強情、難治な 反対して立つ
obstinately ob 反対して 頑固に、強情に 反対して立つ
restful   安らぎを与える、静かな OE.rest (もともと旅行で休憩をとる距離のこと)
restive   落ち着きがない、手に負えない  
restitution re 後ろに 返還、償還、返却 元の状態に戻し立てる
restoration re 後ろに 復旧、復位、王政復古 L.stare(立てる)
stability   安定、強固、持続、復元力  
stabilization   安定すること  
standoffish   冷淡な(離れて立っているような) OE.standan(立つ)
stateroom   特等室(汽船の) state
stationer   文房具商(書籍を売るために市場に持ち場を持つ人) 持ち場、お店
statist   統計家(国家の状態を述べる人) L.statisticus(政治の)
statuette   小像 L.stature(建立する)
statuesque *esque のような 像のような  
stillness   静けさ、沈黙 OE.stille(立たせる、据える)
subsist sub 下 生存する、存続する、(どうにか)生活する 貧しく生存する
substitution sub 代理 代理、代用、置換 L.stare(立つ)
systematically sys 共に 系統的に、組織的に L.stare(立つ)
consistently con 共に 常に一貫して  
desist de 離れて やめる、思い止まる L.sistere(=L.stare立つ) = 立ち去るの意
existent ex 外 存在する、現行の L.sistere(=L.stare立つ)
existential ex 外 実在の L.sistere(=L.stare立つ)
existentialism ex 外 実存主義 L.sistere(=L.stare立つ)
existentialist ex 外 実存主義者  
pre-existing pre前に ex外 (霊魂が)先在する、前世から存在する L.sistere(=L.stare立つ)
irresistibly ir-(=not)+re-(…に反対して) たまらないほど  
circumstantiate circum 周囲 詳細に説く 周りに立っている
inconstant in=not con完全に 気の移りやすい、変わりやすい  
inconstancy in=not con完全に 変わりやすさ、不定、浮気  
destine de 下に 運命づける、…することになっている 運命の下に立てる
metastasis meta 間、横断 変形、(患部の)転移、(生)新陳代謝、(話題の)急転換 移り立つ
metastasize meta 間、横断 (医学)転移する 移り立つ
restorative re 後ろに (元気などを)回復させる、気付け薬 L.stare(立てる)
resistible re 抵抗して 抵抗できる L.sistere(=L.stare立つ)
resistless re 抵抗して 無抵抗の、援助する(そばに立つ) L.sistere立つ

 

あわせてどうぞ

単語耳

『単語耳実践編Lv.3』の 68 ページを参照ください。(以下は切り抜き)

日本語と英語をつなぐ

jebridge.seesaa.net

Gogengo!