語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

224 common / mon-, mun「義務」

(18語) common「共通の」の語源は、ラテン語L.munus「義務、分担」です。
 L.munus「義務、分担、オフィス」の派生語のほとんどが、接頭辞com-が付いた単語です。ラテン語 L.communis「共通の」には「共通の義務」のイメージがあったとも思われます。

出現頻度: 高い

日本の中学生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 common    共通の、普通の、一般の ◇L.communis「共通の」 < com(=ともに)+munus(義務、分担)  
 community    地域(共同)社会、コミュニティ  
 communist    共産主義者、共産党員、コミュニスト  



出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 communicate    (意志、情報を)伝達する、伝える ◇L.communicare「伝える」、つまり、考え・情報を共有することです。  
 communication    連絡、通信、コミュニケーション、メール ◇L.communicatio「伝えること」  
 commonwealth    家、共和国、連邦 The Commonwealth イギリス連邦  
 communal    共同社会の、(人種を越えた)共同体の  
 communism    共産主義、コミュニズム  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 commonplace    平凡な、ありふれた、【名】決まり文句 ◇L.locus communis Llocus(place)+ Lcommunis(common)より  
 commune    生活共同体、最小地方自治体、コミューン ◇L.commune「共有財産」  
 communion    親交、共有、(霊的)交わり  
 communique    (外交)声明、発表、コミュニケ  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 commonly    一般に、普通に  
 commonality    共通点、一般市民、平民  
 communicative    話好きな、通信の(ための)  
 excommunicate  ex- 外に  (宗教の権威などで)破門する、除名する  
 excommunication  ex- 外に  破門、除名  
 CATV    Community Antenna Television