語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

203 merge「沈める、(水に)ひたす」L.merger

(13語) merger「合併」は企業などの吸収合併の事に使われていますが、もともとのラテン語はL.mergere「沈める、(水に)ひたす」です。沈めて溶け込ませるイメージから来ています。

 emerge「現れ出る、浮かび上がる」はe-「外に」+merge「沈める」から、沈んでいたものを外に出す意味です。

出現頻度: 高い

日本の中学生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 emerge  e-外へ  現れ出る、浮かび上がる ◇L.emerego/ emergere/ emersi/ emersum「浮かび上がる」 e=ex(=out of) = 沈んでいる状態から出てくる  
 emergency  e-外へ  非常事態、緊急事態(突然現れるもの)  



出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 merger    合併、併合、合同  
 merge    合併、併合、合同  
 emergence  e-外へ  出現、(苦境などからの)脱出  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 immerse  im-中に

 沈める、浸す、没頭させる

=immerge

 
 submerge  sub-下に  水中に沈める、潜航する、水に浸す ◇sub-(=under) = 下に沈める  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 emergent  e-外へ  【形】現れ出る、新興の、緊急の(急に起こる)  
 emersion  e-外へ  (日・月食後の天体の)再現  
 submersible  sub-下に  【形】潜航できる、水中で動作する、【名】潜水艦  
 submergence  sub-下に  潜水、沈没、浸水