語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

275 post「の後ろに」L.post

(13語) postには語源により以下の4種類の意味があります。
1、柱、支柱 ◇L.postis「戸口の側柱、門」
2、地位、部署 ◇古伊語 posto、MF.poste 配置された場所
3、郵便、郵便ポスト ◇MF.poste、古伊語 posta、飛脚と馬がいる宿場→ 郵便
4、の後で、post-の後で ◇ L.post 「(空間的に)後ろに、(時間的に)後に」、L.posterus【形】続く、あとの、次の

 

preposterous「本末転倒の」という難関語彙は、◇pre(前)+post(後)+ous【形】と分解出来て、「前と後ろを間違えるようなばかげている」とイメージできます。

 

出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 postpone    延期する、後に置く ◇L.postponere「後に置く、延期する」、post後に + ponere置く  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 preposterous    前後(本末)転倒の、常識をはずれた、ばかげた ◇L.prae(=前に)+posterus(=後に続く)。(前後を間違えて入れ替えてしまったような、ばかげた状態)  
 posterity    (集合的)子孫 ◇同意語 descendants(=後世[の人々])、反対語 ancestry  
 posthumous    死後に出版された、、死後に生じた、父の死後に生まれた、 ◇post+humare(=埋葬) = LL.postumus(=最後の)  
 postmortem    検死、死体解剖 ◇post+mortem(=death)  
 postponement    延期、あとまわし  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 preposterously    ばかげて  
 posterior    (空間、位置)後ろの、[時間的]あとに続く ◇反対語 anterior(=[時間的]前の、先の、同じく反対語 prior  
 postern    裏口、裏門 ◇posteriorより  
 posthumously    死後に、遺作として、  
 postmeridiem    p.m.、午後 ◇反対語 a.m.(=ante meridiem)  
 postscript    p.s.、(手紙の)追伸、ポストスクリプト ◇scribe書く  
 PTSD post-traumatic stress disorder    (精神医学)外傷性ストレス障害 ◇ traumatic 外傷性の、深く傷ついた