語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

167 Libra「てんびん座」L.libra

(7語) 天秤座 Libraの語源はL.libra【名】「重量単位 12unciae=327.45g、てんびん(天秤)、はかり、つり合い、てんびん座」など沢山の意味が有ります。【動】の L.libro/ librare/ libravi/ libratum にも「水平にする、釣り合わせる、宙に浮かせる、量る」などの意味があります。

 ローマ時代の天秤は非常に重要なものでした。なにしろ、金銀の給料を天秤で計って支払っていたからです。正確に測る(exact)には、ぴったり水平にします。てんびん・水平・量るという意味が同じイメージで繋がっていることが分かります。exactのact「行う」の部分は秤のおもりを加減することを意味していました。だからexactlygが正確なのです。

 

出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 libra / Libra    重量ポンド(古代ローマの重量単位 327.45g) Libra 「てんびん座」  L.libro/ librare/ libravi/ libratum 「水平にする、釣り合わせる、宙に浮かせる、量る」  
 deliberate  de-強意  故意の、意図的な、熟慮する ◇de(=強意)+librare(=重さを量る) 熟慮することは、心の中で重さを量ること。  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 deliberation  de-強意  熟慮、慎重  
 equilibrium  equi等しい  平衡、つりあい ◇equi+libra(=天秤)  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 deliberately    わざと、故意に  
 deliberative    【形】熟慮のうえでの、慎重な  
 libration    つり合い、均衡、(天文)ゆれ、秤動(びょうどう)平均の状態の周りを振動すること