語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

292 radio「光線、車輪のスポーク」L.radius

(23語) radio「ラジオ」の語源は、L.radiusです。次のように色々な意味があります。L.radius【名】=beam 「棒、円の半径、光線、車輪のスポーク」

 

このラテン語の動詞の変化形はL.radio/ radiare/ radiavi/ radiatum【動】輝く、光を放つ。L.radioの綴りは動詞では1人称です。なので「私は光を放つ」という意味になります。

出現頻度: 高い

日本の中学生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 radio    ラジオ ◇radio-telegraphy、radio-receiverなどの短縮形  L.radius=beam 「棒、円の半径、光線、車輪のスポーク」のうちの光線から  



出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 ray    光線 ◇L.radius -> OF.rai「光線」を経てMEに入った  
 X-ray    レントゲン線  
 radar    レーダー ◇Radio Detecting And Ranging  
 radiation    放射線、発光 ◇L.radiatio 輝き  
 radioactive    放射性の  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 irradiate  ir の上に  照らす、明らかにする、(顔などが)輝く、X線で治療する ◇L.irradiare に光をあてる、照らす ir=に向けて  
 radiant    光を放つ(宝石、笑顔など)、放射の、光点  
 radiate    放射する、光り・熱を発する  
 radiator    ラジエーター、放熱器、発光体  
 radius    半径(複数はradii)(中心からの光線が届く範囲) ◇L.radius(=棒、くい、車輪、光線)  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 irradiation    発光、光明、光線、輻射 ◇ir-=in(=on) = の上に光を投げかける  
 irradiant    発光する、(月などが)光り輝く  
 radial    放射状の、輻射状の、半径の(光線の発する如く)   
 radiance    光、輝き(目、顔色)  
 radiative    発散する  
 radiology    放射線学、放射線医学  
 radiological    放射線学の、レントゲンの  
 radiotherapy    放射線療法  
 radium    ラジウム(Ra: 原子番号88) ◇L.radius(=光線)+ium  
 X-radiation    エックス線放射  
 rayon    人絹(その光沢にちなんで)、レーヨン ◇仏語 rayanから20世紀に英語に入った  
 rayless    まっくらな(光線の無い状態)