語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

319 season「種(まきの時期)」L.satio

(20語) 3つの「種」に関する語源を取り上げます。

1、seed「種」は古英語が語源です。

2、seminar「セミナー」はL.seminarium「苗床、育成所」がドイツ語Seminarを経て英語に入りました。

3、season「季節、シーズン」は、もともとは、L.satio「種まきの時」の意味のラテン語が仏語 F.saison「季節、シーズン、収穫時期」を経て英語に入りました。

 

出現頻度: 高い

日本の中学生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 seed    種、種子 ◇古英語  
 season    季節、味をつける ◇L.satio=sowing種まき(の時) -> F.saison「季節、シーズン、収穫時期」。L.satioの【動】はL.sero/serere「種をまく、(木を)植える」  



出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 seminar    セミナー、ゼミ、 育種場、◇L.seminarium「苗床、育成所」がG独.Seminar(=seminary)を経て英語に  
 seasonal    季節的な  



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 disseminate  dis 拡散  (種を)広くまく、撒き散らす、(思想、説を)広める、流布する ◇dissimulare「種を広くまく」 dis-広く L.seminareまく  
 semen [sí:mən]    (生理)精液(sperm)、種子(seed)  
 seminal    精液の、(植)種子の、生殖の、はいし(胚子)状態の ◇semenの【形】  
 seedling    (植)実生の木、苗木  
 seedy    種の多い  
 seasoned    調味した、よく乾燥した  
 seasoning    調味、味加減、調味料  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 dissemination  dis 拡散  種まき、転移、伝搬、宣伝(propagation)  ◇dissimulare「種を広くまく」 dis-広く L.seminareまく  
 inseminate  in-中に  (種を)まく、植え付ける、受胎させる ◇in-中に  
 insemination  in-中に  種まき、種付け、受胎  
 seminary    神学校、学校、(罪悪の)温床  
 semination    種まき、伝播 ◇L.seminatio 繁殖  
 seedless    種なしの  
 seedbed    苗床、まき床、(悪の)温床  
 seasonable  

 季節にあった、時期の良い