語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

vid, vis「切り分ける」

vid, vis

#140 (23語)「分かれる」 L.videre
 ラテン語 L.videreは「見る」と言う意味です。英語には、vid, visのつづりです。
ところがL.viduare 「カラにする、寡婦にする」からも英語にvid, vis単語が入っていて、ちょっと紛らわしくなっています。Divide「分ける」のvid部分は「見る」ではなくて「分ける」の意味です。divideはケーキを切って分けるように、分け前を与えることが前提で「分ける」ことが背景にある単語です。
 L.dividereはdivideの語源です。「切り離す、分割する」の意味のほかに「見分ける」の意味もあります。潜在意識としてL.videre「見る」の影響が入っているのかもしれません。

 

 individual「個々の、個人的な」は in=not+ divid(分割する)+ual(~の性質の)と分解できます。つまり、divide(分割)した結果、それ以上分割できない状態がindividualの意味です。

 

 device「装置、デバイス、計画」は公平de-に分割するため-viceには計画が必要という意味が隠れています。devise「考案する、発明する」昔は公平に分けることが特に重要だったと思われます。

 

出現頻度: 高い

日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 divide  di 離れて  分ける、(数)割る   L.dividere
 division  diばらばら

 分割、部門、仕切り、割り算、配分、区分

 L.dividuus 分けることができる、分けられた
 individual  in=not  個人的な、個々の、個人、個体 ◇not+divid(分けられる)+al(の性質)=分割できない  



出現頻度: 中くらい

日本の高校生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 device  de 離れて 装置、デバイス、計画、工夫(したもの) ◇正しく分けるためには、計画が必要と言う意味  
 devise  de 離れて  計画する、工夫する、発明する   
 dividend  di 離れて    
 widow  

 未亡人◇古英語(引き離された女)より。またL.viduus 奪われた、未亡人、夫のいない女

 



出現頻度: やや低い

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 divisional  di 離れて  区分の、分割する  
 divisive  di 離れて  分裂させる、不和にする  
 individuality  in=not  個性、個人性  
 individualism  in=not  個人主義、利己主義  



出現頻度: とても低い

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 divided  di ばらばら  分割された  
 dividers  di 離して  コンパス、デバイダー  
 deviser  de 離して  考案者、発明者  
 divisor  di 離して  (数)除数、約数 ◇綴りに注意!devisorは(不動産)「遺贈者」   deviserは上記参照
 divisible  di 離して  分けられる  
 indivisible  in=not  分けられない  
 individualize  in=not  個性化する  
 individualization  in=not  個性化、差別  
 individualistic  in=not  個人主義的な  
 individually  in=not  個人個人で(に)  
 subdivide  subさらに  細分する、下位区分する ◇sub-さらに+divide 分ける  
 subdivision  subさらに  下位区分、細分