語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

263 pete, peti, petu 「求める、seek」 (L.petere)

pete, peti, petu

 

 (29語) ラテン語L.petere「(探し)求める、seek、向かう、戦う」

pete, peti, petuには、欲しいものを求めて→行く、戦う、頼む、要求する等の意味が有ります。欲しいものは原始的で、本能的な要求が出発点になります。

appetiteは ap=to(~に)+peti(本能的に求める)→食べる欲求→食欲です。

competeは com(共に)+pete(求める)→獲物を求めて一緒に戦う(つまりプラスの意味)→一匹の獲物を取り合って戦う(マイナスの意味)に変わっていったと思われます。現在ではもっぱら、優勝を争って戦う意味です。

repeatは、re(再び、何度も)+peat(求める)ことから「繰り返す」意味で使われます。

perpetualは per(through途切れなく)+petu(求める)ことから、長い間~永久に求め続ける意味になります。

出現頻度: とても高い

 

日本の中学生や高校一、二年生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 competition com 共に 競争  
 repeat re 再び 繰り返す、反復 する  

 

 

出現頻度: 高い

 

日本の高校二、三年生が学ぶ英単語が多いです。

単語 接頭辞 意味 語源解説
compete com 共に 競争する、(獲物、賞などを)求めて奪い争う  
competitive com 共に 競争力の有る、競争の  
competitor com 共に competitor  





出現頻度: ふつう

日本の学生が大学受験を目指す頃に学ぶ英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
appetite ap~に 食欲 (まず本能が求めるものは食べ物)  
competing com 共に 【形】競い合う  
competent com 共に 十分な資格のある、有能な、合法的な  
petition   嘆願、請願、祈願、嘆願する  
repeated re 再び 繰り返して、度重なる  
repeatedly re 再び 繰り返して、しばしば  

 

 

出現頻度: 低い

日本の大学生や社会人が必要な時期に習う英単語です。

単語 接頭辞 意味 語源解説
competence com 共に 能力、資産、資格(競争に適している)  
incompetent in=not 無(能)力な  
impetus in=upon 勢い、はずみ、刺激 ◇求めて飛び掛かる激しい動き  
perpetual per=through 永久の、永続する、絶え間の無い ◇絶え間なく向かう  
perpetuate per=through 永続(永存)させる、不朽(不滅)にする  
repetition re 再び 反復、暗唱、模写  
repetitive re 再び 単純に)反復する、繰り返しが多い  

 

 

出現頻度: とても低い

 

英米の高校生レベルの語彙です。このレベルになると語彙は 15,000 語を超えます。見慣れない複雑な英単語が増えますが、よく見てみると、意外と語源のイメージを応用できます。

単語 接頭辞 意味 語源解説
 appetence    強い(本能的)欲求  
 inappetence   (医)食欲が無いこと  
 appetent   【形】欲求の強い、熱望する  
 appetizer   アペタイザー、食欲を促進するもの、前菜、食前酒  
 appetizing   おいしそうな  
centripetal   求心の、中心に向かう ◇反対語 centrifugal(=遠心の)  
impetuous   急激な、性急な、猛烈な  
perpetuity   永続、永存、不滅 ◇反対語 temporality  
petulant   (子供の様な)短気な、おこりっぽい  
petulance   (子供の様な)すねること、短気、  
repetitious   くどい、繰り返しが多い(飽きが来る)