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語源の広場

『英語耳』松澤喜好、『日本語と英語をつなぐ』すずきひろし、『Gogengo!』角掛拓未が送る、英語の語源をさまざまな切り口でお伝えするコンテンツです。

語源の窓 第9話

語源の説明がある辞書


語源が出ている辞書はどれがいいの?とよく聞かれます。今回は前回出題した英単語を使って、辞書にはどのように語源の説明があるのか見てゆきます。


「construct(建設する)」「destroy(破壊する)」「instruct(指導する)」は、ラテン語struere「建てる、積み重ねる」の派生語です。


「ジーニアス英和大辞典」のconstructの語源は『初17c;ラテン語constructus(組み立てた)。con-(一緒に)+struct(積み上げる)』とあります。単語の意味の最初に語源の欄があるので、僕が重宝している辞典です。電子辞書で活用しています。

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 辞書の語源の説明にある「初17c」は初めて使われたのが17世紀の意味です。接頭辞の意味de-(一緒に)も書いてありますね。ラテン語constructusも明記されています。destroyの語源は『初13c;ラテン語destruere.「de-(下へ)+stroy(建てる=structure)=取り壊す」』
instructの語源は『初15c:ラテン語instructus(築いた、教えた)「in-(中に)+-struct(建てる、築く=心の中に築く)→「教える」』

 

英英ではThe Concise Oxfordを見てみましょう。
constructは『L.construct-, construere"heap together, build",
from con-"together"+struere"pile, build"』。

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解読するとL.はラテン語のことでconstruct-(過去分詞形)の原形がconstruereで、その意味は"heap together, build 積み重ねる、建てる"です。


destroyは『OFr. destruire, based on L. destruct-, destruere, from de- (expressing reversal)+struere "build".』解読すると destroyはOld French(古仏語)のdestruireから来ていて、そのもとはラテン語のdestruct-,原形はdestruere, de-(逆の意)
+struere”建てる”とあります。

 読者がde-(逆の意)+(建てる)から「崩す」を連想できるためには慣れが要求されます。

 

僕は、Merriam-Webster's Colligiate Dictionaryを良く使います。Freeで見れるWEB辞書があるので使ってみてください。

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 「研究社新英和大辞典」の語源の説明は英語で書かれています。語源に慣れた上級者向けです。語源の説明は、意味の説明の最後の部分にあります。

 

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講談社の英和中辞典EJ」のconstructには『L com-集めて+struere積み重ねる、建てる→√stru-」』とあります。(→√stru-は辞書の巻末に単語リストがあるという意味です。)

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destroyは『OF.<L.de-+struere建てる→√stru-』instructは『L. instruere築き
上げる<in-+struere積み上げる;→√stru-』


 「研究社の新英和中辞典第7版」のconstructの語源説明は『L<CON-+struere, struct-立てる、積み重ねる、建てる』とあります。またdestroyは『F<L=壊す、引き倒す<DE-+struere, struct-積み重ねる、建てる』とあります。

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 英和中辞典ではスペースの関係でほとんどの接頭辞に意味がついていません。でも心配する必要はありません。重要な11個の接頭辞は「黄金の接頭辞」で学べます。英単語で見かける接頭辞はせいぜい20種類なのですぐに慣れます。


 個人的にはジーニアス英和大辞典がおすすめですが、高価です。お持ちの電子辞書に入っていたら、ぜひ活用してください。


 英和中辞典では講談社をおすすめしますが、他にも良いものがあるので本屋で自分で引いてみてイメージが湧きやすいものを選ぶと良いのではないでしょうか・
松澤記